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施工事例2026.07.04

松の倒木の処理を行いました ― 外からは分からない「松枯れ」のはなし

松の倒木の処理を行いました ― 外からは分からない「松枯れ」のはなし

みなさんこんにちは。

梅雨らしく雨の続く毎日ですね。

雨が降ればできないこと、反対に雨が降ればできること。

お天気に合わせて、みんなそれぞれの週末を過ごされている事と思います。

さて、最近倒木のニュースが増えてきています。

お客さんからも心配の声をよく耳にするようになってきました。

先日、「人の家の倉庫に松が倒れている」というご相談をいただきました。原因は「松枯れ」。今回はその処理の様子とあわせて、松枯れという現象をご紹介します。

松枯れは、小さな虫と線虫が原因です

夏から秋に、松が急に赤茶色に枯れる。これが「松枯れ」(正式には「マツ材線虫病」、いわゆる「松くい虫」)です。

松枯れには、2人の"登場人物"がいます。

  • 病気を起こす犯人 … マツノザイセンチュウ(1ミリ以下の線虫)
  • 病気を広げる運び屋 … マツノマダラカミキリ(カミキリムシ)

線虫は自分では動けません。そこで、カミキリムシに乗せてもらって、松から松へと移動します。イメージでいうと、線虫が「ヒッチハイカー」、カミキリムシが「車」のような関係です。

顕微鏡で見た、細く透明なマツノザイセンチュウ(線虫)
マツノザイセンチュウ(線虫)
松の樹皮の上にいる、長い触角のマツノマダラカミキリ
マツノマダラカミキリ

カミキリが枝をかじった傷口から線虫が入り込み、松の中で増えて、水の通り道をふさぎます。水を吸えなくなった松は、内側から枯れていきます。

やっかいなのは、外から見ても分からないこと。皮は普通でも中はスカスカで、見た目は立派でも、強い風や雪である日ぽっきり倒れます。

松枯れ(松くい虫)の季節ごとの流れと、枯れてからの状態の目安をまとめた図解

今回の現場

今回の松も、枯れて時間が経ち、根元から倒れていました。

茂みの中に根元から倒れている、皮のはがれた松枯れの木
▲根元から倒れていた松

倒れた先は倉庫。あたり一面つるに覆われ、松がどこにあるか分からないほどでした。

倉庫の上に倒れ、全体がつるに巻かれた松枯れの木
▲倉庫の上に倒れた、全体が蔓に巻かれた枯松

つるを切って進むと、白く枯れた松が現れました。

つるを取り除いた中から現れた、白く枯れた松の幹
▲つるの中から現れた松枯れの木

倒木撤去は予測不可能な危険作業です

倒れた木や建物に掛かった木は、立っている木より神経を使います。

  • 力が掛かったまま止まっていて、切る場所を誤ると跳ねる・ずれ落ちる
  • つるが絡むと、力のかかり方が読みにくい
  • 松枯れの木は中がもろく、健全な木のつもりだと折れる
  • すぐ横の倉庫を傷つければ、二次被害になる

今回も、つるを外して力のかかり方を確かめながら、端から切り分けて運び出しました。

枯れて1〜2年のサイン「ヒトクチタケ」

松の幹に生えた、栗に似たツヤのある茶色いきのこ・ヒトクチタケ
▲ヒトクチタケ

松の幹に生えてくる、栗に似たツヤのある茶色いきのこ。ちょうど人の手が届くくらいの高さに顔を出すので、ひとくちでパクッと食べられそう……これが「ヒトクチタケ」です。残念ながら、これは食べられません^^;

生きた松には生えないので、これを見つけたら「枯れて1〜2年」の目印になります。

枯れてすぐなら、もっと安全・安く済みます

枯れた松に登り、ロープで支えながら上から伐り下ろしていく特殊伐採の様子
▲松枯れの特殊伐採。上から少しずつ伐り下ろします

建物のそばの松枯れの木は、そのまま倒せません。人が登って、上から少しずつ伐り下ろします。ただ枯れ具合が外から読めず危険で、進みすぎると登ることもできなくなります。近くに他の元気な木があれば、そこから登ってアクセスできますが、松枯れの木が単体で立っている場合は、日数もかかる困難な現場になります。そうすると、費用も2〜3倍になることがあります。

だからこそ「登れるうちに伐る」のがおすすめです。

松枯れは、早めに気づけば倒れる前に安全に処理できます。「葉っぱがずっと茶色いまま」「葉が生えてこない」と気になる松があれば、どうぞお気軽にご相談ください。

こもれび林業は、島根県益田市を拠点に、特殊伐採・高木伐採のご相談を承っています。